
先日、百舌(モズ)古墳群が世界遺産に認定されましたが、そこから少し東の飛鳥の地をたずねました。
明日香村の近辺では、JRの駅名が「畝傍ウネビ」であったり、人麻呂神社の看板を見たり…すっぽり古代史の世界に入り込んでしまったかのよう。
取りあえず分かりやすいかと、奈良文化財研究所.飛鳥資料館を目指しました。すると、興味深い展示がありました。


それは飛鳥池工房遺跡です。驚きました。1991年、飛鳥寺南東のため池に産廃を埋め立てる計画があり、池の底を調査し発見されたということです。埋め立てようとしたらこんな遺跡が出てくるなんて、奈良はほんとにすごい。
7世紀後半から8世紀初め(飛鳥時代後期~奈良時代中期)操業で、いにしえの大工業団地だったそうです。金.銀.ガラス.銅.鉄.漆などの工房が業種ごとに配置され、コンビナートを形成していたのだとか。

藤原京、平安京が次々と作られた時代ですから、工人たちは玉のような汗を流したことでしょう。その息遣いが聞こえるかのように、大藏は展示に見入っていました。
昔の教科書にはこんな工房遺跡は載っていませんでした。この遺跡の研究は緒についたばかりだそうですが、今後が楽しみです。
明日香は人影まばらでのんびりでした。
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